アルマンブログ

宝物

2015.11.02

こんにちは。
アルミ製オーダー収納「ミスター・アルマン」店長のJunJunです。今回は前回からの連投の掲載になります。

前回のブログの終わりに少しだけ以前の上司のお話をさせていただきました。そのお話を書いていてさらに思い出したことがありましたのでココでもう少し触れたいと思います。今回の記事はアルマンとはあまり関係がなく個人的な要素がほとんどですがご容赦くださいませ。

私が企画開発のお仕事をはじめてから数年程経った時の事です。ある大手の会社様から「実は今度、こんな機能を持った商品を発売したいと考えているんだけどちょっと打合せに来てくれない?」とお声が掛かりました。営業担当と二人でお客様のもとに行き打合せを行いご要望をお聞きいたしました。当時、私は大した知識も能力も無いくせにすごく生意気で、その機能商品の難易度を理解することさえもできませんでした。。。

「大丈夫だと思います!3ヶ月程あれば試作品までできると思いますよ。」とお客様には回答をしていました。

会社に戻り早速、設計をはじめました。。しかし少し考えてみると、その機能商品の難易度が非常に高いことに気付いたのです。毎日毎日考えても良い構造ができませんでした・・・。1ヶ月が経ち、2ヶ月が経過してもどうしようもない状態でした。私の力だけでは無理かもと考え、先輩や協力会社の設計担当の方などにも相談しましたがほとんどお手上げの状態でした。。。
そして、約束の3ヶ月があっという間に経過しました。。
今から考えたらよくあんな試作品をお客様に送れたな、と思うほどどうしようもなくヒドイ試作品を送付しお客様のもとへ。。。

お客様もほとんど何も言わない(言葉もない)状態でした。その状況の中、自分の不甲斐なさが悔しくて情けなくて、お客様に「もう1ヶ月間だけ時間をください!」と頭を下げていました・・・

・・・・・何も良い策なんてありませんでした。。。

途方にくれていた時に協力会社の設計の方から「良い案がでた」と連絡がありました。駆けつけたらお客様のご要望に近い機能がそこにありました・・すごくすごく悔しかったです。でもそんな事も言っていられません。その案をもとに不具合点の改善を行いました。。。ただ、改善さえもなかなかうまくいきません。。
そして当時の上司に相談しました。あ~でもない、こ~でもないといろいろアドバイスをいただきました。そして、会話の中のヒントからピンときてようやく構造のイメージができました。
そこから朝方の4時過ぎまで掛かりなんとか構造図面を書き上げることができました。構造図面を上司の机の上に置き、”〇〇〇課長、できました”とメモを置いて帰宅しました。

・・次の日の朝、出社した私の机の上に図面が置いてあり・・・キレイな字ではありませんでしたが「良いと思います。試作を進めてください」と一言。その脇に赤い花丸がありました。
私は当時、実力もないのに、何もできないのに上司に生意気な事ばかり言っていました。。褒められた事もありませんでした。。

・・・・その上司から一言、褒められて・・・脇の花丸が本当に本当にすごくすごく嬉しかった・・・です。

その図面は家に持ち帰り、10年以上経った今でも家の金庫の中に入れて保管してあります。今でも私の宝物です。。
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