アルミ製オーダーメイド収納棚「ミスター・アルマン」スタッフのSです。
この「ありがとうプレイス」はMr.Alumanに携わっていただいているお客様をはじめとする様々な方に感謝の想いを発信していく場です。
当然のことながらMr.Alumanの運営は多くの方々のおかげで成り立っています。
そういった方々に感謝の想いを伝えたいということです。「ありがとう!」と言われて嫌な思いをする方はいませんよね。
そんな感謝の想いの中でお仕事をしたい・・・そんな想いが詰まっています・・・
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私は最近、週末の休みを豊かにしようと、スポーツサークルに入りました。
普段全く異なる生活をされている方々と和気あいあいと汗を流し、人とのコミュニケーションを楽しんでいます。
しかしそんな私も、中学生時代は内にこもりやすい性格で、よくいじめの対象になってしまう少年でした。
輪の中に入っているつもりで一緒になって笑っていても、普段のその口数の少なさゆえに仲間として受け入れてもらえずに、「なんで一人でにやにや笑っているの?」とよく嫌味を言われたりしたものでした。
次第に人と関わらないことが一番安全だという思考に陥り、そのころ野球部に所属していたのですが、ウォーミングアップでキャッチボールをする際も、自分からペアを誘うことができずに、グラウンドをフラフラ歩きながら、人から声をかけてもらうのを待つようなやり方をしていました。
そんなある日、私に「キャッチボールしようぜ」と声をかけてきてくれたチームメイトがいました。
「ボールがないから倉庫から持ってきてくれよ」と言われ、走って取りに向かう私。
内心「助かった、今日は無事にキャッチボールができそうだ」とホッとしました。
しかしボールを取りに行って戻ってくると、そこには目を疑う光景がありました。
残念なことにその人は、別の人とキャッチボールをしていたのです。
そして二人でこちらを見て何やら笑っていました。
これもいじめの一環だったのかと悟った私は、仕方なくグラウンド脇の駐輪場のコンクリート壁に向かってボールを投げ、跳ね返ってきた球を捕球するという「一人キャッチボール」を行いました。
周りからはクスクスという笑い声が聞こえてきて、自分のこととは関係ないかもしれないと一度は払拭するものの、「キャッチボールの相手がいない」などというフレーズが聞こえてきたりして何とも言えない悲しい気持ちになりました。
そんな私を見かねてか、グラウンドの向こうから担任の先生がやってきました。
どうやら職員室のベランダから、グラウンドの様子を見ていたようです。
先生は、倉庫から予備のグローブを持ってくると、「俺に投げろ!」と言って構えてきてくださいました。
そして私は、そのまま先生とキャッチボールをしました。
しかし先生は野球の経験がなく、投げては私が捕れないような球を放り、捕球の時も頻繁に後ろにそらし、そのたびに「すまん、すまん」と言って私に謝っておられました。
こう言っては失礼ですが、投球フォームも滑稽で、捕球の構えもへっぴり腰。
それでも先生は、その不器用な姿を生徒たちに笑われながらも、私のキャッチボールの相手を続けてくださいました。
私はそんな先生の優しさが嬉しくて目に涙が浮かび、次第に前が見えなくなりました。
ボールがぼやけてうまく捕球できず、これ以上は続けられないと感じた私。
しかし当時中学生だった私は「涙で前が見えません」とも言い出せず、適当に「腹が痛いので帰ります」と噓をついて逃げ出しました。
先生とキャッチボールができたのはその日限りでした。
もしかしたら先生は、出過ぎたことをしたと後悔されたかもしれません。
しかし私にとっては、大人になっても忘れられない、とてもあたたかな思い出となりました。
今お元気でいられれば、70代くらいになっていると思いますが、もしお会い出来たなら、「あの頃は途中で逃げ出してすみませんでした、実はとても嬉しかったんです。」と感謝の気持ちを伝えたいです。
そしてこのエピソードに限ったことではないですが、私が大人になってスポーツサークルに入り、素直な気持ちで仲間付き合いができているのは、それまでの人生において、手を差し伸べてきてくださった方々のお陰です。
その愛情を今度は私が誰かに届けられるように、思いやりの気持ちを持って人に接していきたいです。